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幸福のレシピ チャイルド・ライフの世界より

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『幸福のレシピ チャイルドライフの世界より』
 藤井あけみ 著 新教出版社


 大抵の人は、病院が嫌いです。
 先生が怖い、治療が痛い、治るか不安、入院生活は退屈で不自由。
 子どもにはなおさら苦痛でしょう。

 病気の子どもと家族を、精神的にサポートする専門医療スタッフがいます。
 「チャイルド・ライフ・スペシャリスト(Child Life Specialist…CLS)」といいます。
 子どもの不安やストレスを出来る限り軽減し、その子がありのまま、その子らしく生きられるよう支援するのです。

 著者の藤井あけみさんは、
病気の子どもが幸福に生きられる世界は、他の子にとっても幸せ
 という理想を実現すべく、仕事に励んでおられます。

 この度、藤井さんが中日新聞に連載されていたエッセイが、本になりました。
 CLSの仕事内容や、出会った子ども達のことが、あたたかい文章で綴られています。

 日本チャイルド・ライフ研究会 → http://claj.miz.jp/

'10-09-04 b

 高井幸子さんの絵も素敵でした。
 左は本の挿絵。右は、切り抜いて取っておいた記事のカラーイラストです。
 
 
 病院には、様々な病気の子どもがいます。
 左目が義眼の男の子、自閉症の女の子、ガンで余命数ヶ月の子…。
 彼らが病院での日々を、安心して過ごせるよう、CLSは援助します。

 彼らと一緒に遊んだり、検査や手術の説明(プリパレイション)をしたり。
 感染症の赤ちゃんは、マスクにガウン着用で、抱っこしなければなりません。

 病気の子どもの兄弟姉妹も、心理的にケアします。
 ひとりの病気が、家族をも精神的に苦しめるなんて、知りませんでした。

 最も心に残った言葉は、
子どもと話す時、自分の言葉がどんな影響を与えるかを考えよう(要約)」でした。
 藤井さんは、アメリカでの実習訓練で、主任のジョーにこう指摘されたそうです。

「子どもは健気で、いつも大人から認められたいと思っているから、大人の言葉には大人が思う以上に敏感。
 褒め言葉は子どもを喜ばせるけど、必ずしも子どものためにはならない。
 むしろ知らず知らずのうちに、大人の評価を気にする子どもをつくってしまう危険性がある」


 …盲点でした。
 私にも思い当たることがあります。
 あれは、小学校高学年の頃、歯科医の先生に、
「我慢強い子だね」
と言われ、嬉しかったのですが、あれはまんまと良い子を演じてしまっていたのでした。

 先生は母の同級生で、なおさら母と先生に、褒められたかったんだと思います。
 なんだ、無理しなくて良かったんだ。
 それが分かって、少し気が楽になりました。

 還暦を過ぎた母は、糖尿病や関節痛で、うんざりしながらいろんな病院に通っています。
 この間、皮膚科を受診した妹も、2時間待って診察は1分だったと、不満を漏らしていました。

 大人だって嫌なのだから、子どもはもっと心細い思いでいるでしょう。
 CLSの存在が広く認められて、どの病院にもいてくれるよう、願っています。
 病気の子ども達が、辛い毎日を我慢しなくてもいいように。
 

テーマ:本の紹介 - ジャンル:本・雑誌

  1. 2010/09/04(土) 15:08:49|
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