海の底から

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秘めたる恋 35

 '11-02-14 a

 芥川賞じゃなく、「大型企画 秘めたる恋 35」の方に釣られて、文藝春秋初購入。
(受賞作は後で読みます)

 事実は小説より奇なり。
 本に書かれた35のお話に登場する方々は、政界、財界、芸能界と、多岐に渡ります。
 詩人に軍人、芸者に女優……皆さん、熱烈に恋をなさっておられる。
 そのエネルギーは、どこからくるのでしょう。
 
 
 「秘めたる恋 35」の中では、ラフカディオ・ハーン(小泉八雲)と、エリザベス・ビスランドのお話が、非常に面白かったです。

 <妖精の中で最も優美な女王さま>とハーンが称した女性…エリザベス・ビスランド。

 当時まだ20歳そこそこのビスランドに出会った時、ハーンは32歳。
 アメリカで、新聞記者をしていました。

 美しい容姿、才気煥発、文才も早熟していたビスランドに、ハーンは惹かれていったそうです。
 ハーンが日本に渡り、結婚した後も、最晩年まで、二人の文通は続いたそうです。

 ハーンの死後、彼の評伝を書き、日本に3度も来日したというビスランド。
 彼女にとっても、ハーンは特別な存在だったようです。
 
 -・-・-・-・-・-

 ここでハーンこと、小泉八雲について、ご説明を。
 以下、『百人一語』(梅原猛 著 新潮文庫)より引用

 ギリシャ生まれのイギリス人。
 1890年来日、小泉節子と結婚、日本に帰化。
 日本文化に深い愛情と理解を示し、日本の伝承に取材した『怪談』を始め、多くの作品を残した。

 彼は、日本文化の基層を成すものは「神道」であると考える。
 「神道」とは何か―――、八雲は神道を「祖先崇拝」の宗教と考える。 祖先崇拝とはまた、死者崇拝であり、今の自分を形成するのは、有史以来、無数の生死を繰り返した死者、すなわち祖霊である、という考えである。 そして彼も生きている人間も、まもなく死に、やがてそういう祖霊の仲間に入り、神になるのである。
 ここで、もっとも基本的な感情は、死者に対する感謝の感情である。

 八雲によれば、日本人のこういう感情は、個人を「複数の自我の集合体」とみる哲学を背景に持っている。

 例えば、人間の中に「八方美人」というべき人がいる。 彼、あるいは彼女は、自己を二十にも五十にも違う人間に仕立てる人間である。 それは、万人の心を速やかに洞察し、無数の自己を設けて、ピタリと万人に調子を合わせることの出来る人間である。 こういう人間は、自己の中に無数の自我を持っているとしか言えないが、シェークスピアのような天才もまた、自己の中に、無数の過去の霊魂を持っていて、これを自己の中に蘇らせる「完全なる想像力」の人、と言わねばならない。 あの、ひと目で見知らぬ人に深く恋する「恋愛」という感情も、このように自己の中における過去の霊魂の作用を考えないと理解することは出来ない、と八雲は言う。


 -・-・-・-・-・-

 上の文を読んで、理屈では説明できない恋愛感情について、初めて納得できました。
 彼が純粋に想い続けたビスランドとの絆も、当人たちにしか分からない、不思議な縁だったんだなと思います。

 父と母がいたから、私は生まれました。
 父と母には、それぞれの祖父母が、祖父母には、それぞれの曽祖父母が…
 …と遡っていくと、私が生まれるには、天文学的数字の、命のリレーがあったわけです。

 なら、私の祖先と、今これを読んでいるあなたの祖先が出会っていた可能性が、あるかもしれません。
 私が惹かれる人やものには、私の過去の霊魂が、関わっているのかもしれません。

 私が「個人的な自我」を越えた、もっと大きな何かとつながっている…
 と、考えることが出来るのは、私が日本人だからなんだな。
 ありがたいことです。

 -・-・-・-・-・-

 2/14はバレンタインデー。 写真のチョコは、妹からもらいました。
 この間、おかゆを作ってあげたから、そのお礼ですって。
 もったいないから、明日食べます。 えへへ。

'11-02-14 b
 中はこんなの。 右上の抹茶トリュフが美味しそう。

 今時の女子は昔と違い、勇気を出して告白する日など、必要ありません。
 バレンタインの意味が薄くなってきたので、友チョコ、自分チョコなどというキャッチコピーが出てきたのでしょうかね。

 「秘めたる恋」ということばも、オープンな今の時代には、もう通じないでしょう。
 だから、今回の記事は、ノスタルジックに感じましたが、勉強になりました。
 実践に役立つかどうかは別として(^-^;)

 雪が、雨に変わってしまいました。
 このあたりではもう、積もるほど降らないだろうな。
 

テーマ:雑記 - ジャンル:本・雑誌

  1. 2011/02/15(火) 00:24:35|
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