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トトロの住む家 〔増補改訂版〕

トトロの住む家 増補改訂版トトロの住む家 増補改訂版
(2011/01/29)
宮崎 駿

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 初版が出たのは、1991年。
 2009年、この本で紹介された家が、不審火で全焼してしまいます。

 「これは放っておけない」
と思った宮崎駿さんは、この家と庭を残そうと考え、さまざまなアイデアを提案します。
 杉並区がこれを受け入れ、消滅した家は、2010年、公園として生まれ変わります。
 その詳細を書き加えたのが、増補版です。
 
 
 家が燃やされたと、ニュースで取り上げられてから、気になっていたのです。
 やっと詳しい経緯が分かって、すっきり。

 元々は、古い家と木々の生い茂る庭を、公園にして残そうという話があったそうです。
 個人が維持していくには、難しいですから。

 そこへ、不審火。
 宮崎さんは、井戸や庭を残す、家の瓦を使ったトイレを作る、などのアイデアをイメージボードにして、杉並区に提案。

 こうして、「Kさんの家」は、「Aさんの庭」と名を変え(宮崎さん命名)、憩いの場になっているそうです。
(Aさんとは、ここを訪れるすべての人のこと、だそうです)

 地元住民の方々が、思った以上にこの公園を大事にしてくれて、嬉しいです。
 宮崎さんの影響力もあるでしょうが、日本人は、やっぱり植物が好きなんでしょうね。

 宮崎さんは、この懐かしい家と庭の風景を、「借景」と表現しています。
 「自然」という背景があってこそ、家に住む人と、庭の樹が生かされる、ということでしょう。
 逆に、周りが高層マンションだったら、見るに耐えないでしょうから。

 宮崎さんは、『となりのトトロ』制作後のインタビューで、こう語っています。

「三十過ぎてから、ケヤキの新緑っていうのを、この世でこんな美しいものがあるのかと、そう思った時期があるんですよ。その頃からですね――植物に関心を持ち始めたのは」

 この本に載っている家も、クヌギ、ケヤキ、エゴノキ、サクラなど、巨樹に覆われています。
 樹の方が、家の主みたいなんですよ。
 これなら、トトロがいてもおかしくないな。

 ここに紹介された家は、どれも大正末期~昭和初期に建てられたものです。
 がっしりした作りで、縁側と庭があって、巨樹が風景と溶け合っています。
 お化けがひそんでいそうな、すこしふしぎな空間。

 こんな家で暮らしたら、どんな子どもも、さぞ健やかに育つでしょう
 昔の職人は、本当にいい仕事をなさるんですね。

 なにより、日本の自然は豊かなんだと、再認識させてくれました。
 東北で破壊された町の家も、こんな風に甦ってくれたらと、こっそり祈っています。
 少なくとも、地震多発地域に、原発をポコポコ作るような愚は、もうやめて欲しいです。
 

テーマ:本の紹介 - ジャンル:本・雑誌

  1. 2011/07/10(日) 20:43:14|
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