海の底から

備忘録

その後のアシタカとサン

 『もののけ姫』(2100-7-1(金)放送)を観ると、どうしようもなく悲しくなります。
 あれから二人はどうなったろう…と、考えずにはいられません。
 以下、ネタバレ感想。
 
 
 ……の前に、ざっとあらすじを。

【あらすじ】

 アシタカは、エミシの隠れ里に住む一族の、長となるべき少年です。
 しかし、里を襲うタタリ神を殺したため、死に至る呪いをかけられます。

 呪いを解くため、西の地に赴いたアシタカは、シシ神の森で、人間を憎悪する少女・サンと出会います。
 そこでは、太古の神々が、森を欲しがる人間と、激しく争っていました。

 タタラ場のエボシ御前は、シシ神を殺して、豊かな人間の国を手に入れようとしています。
 人間は、山を削って作った鉄と、火薬を用いて、神に勝る武器を手に入れたのです。

 サンの育ての親でもある 山犬のモロの君や、猪神の乙事主(おっことぬし)は、人間を殺して、シシ神の森を守ろうとしています。
 神と人、決して相容れない両者。 譲れない戦いの結末は……。


【感想】

 アシタカは、やさしい。
 里のために戦って呪いを受け、サンを助けようとして銃に撃たれ、タタラ場の人たちも、シシ神の森も救いたいのに、何も出来なくて、煩悶します。
 矢で負傷したヤックル(アシタカの忠実な僕)も、置いて行けなくて、一緒に連れて行くんです。 一生懸命、励ましながら。

 アシタカは、みんな背負い込んでしまう。
 これが、愛するということなら、呪いと変わらないのではないでしょうか。
 その者のために、身を滅ぼしてしまうんですから。

 で、ハタと気づきました。
 「アシタカせっ記」に、こんなことが書いてあったなぁと。


 正史には残らない 辺境の地に生きた ひとりの若者のことを
 人々は いつまでも忘れずに語り継いできた
 アシタカと呼ばれた その若者が
 いかに雄々しく 勇敢だったかを……
 残酷な運命に翻弄されながらも
 いかに深く 人々や森を愛したかを……
 そのひとみが いかに澄んでいたかを……


  (『折り返し点 1997~2008』 宮崎駿 著 岩波書店 より)


 この詩は、音楽担当の久石譲さんに、イメージを伝えるために、宮崎駿さんが書いたものです。
 タタラ場の人たちが語り継いだアシタカ像は、「若者」?
 …ということは、アシタカは年を取ってから、どこへ行ったのかなぁ…?

 敵の弾幕の真ん前に立ちふさがるような、ムチャクチャな子ですから、長生きはしなかっただろうな。
 サンやタタラ場の人たちを置いて、里に帰ることなど、出来なかったろうし。

 で、アシタカは早くに亡くなって、ある日、獣の皮にくるまれた赤ん坊が、タタラ場に捨てられてたりして…。
 その子を、おトキさんが育ててくれて、
「あんたのお父さんは、そりゃあ立派な方で、お母さんは今もどこかの山奥で、暮らしてるかもしれないよ」
 なんて、子どもに語ってたりして…はい、おバカ妄想ですね。


「森を侵した人間が、我が牙を逃れるために、投げてよこした赤子がサンだ!」
と、モロの君が言ってましたね。
 これじゃサンは、人を憎むために、生まれてきたようなものではないですか。

「人間なんか大嫌いだ!」「私は山犬だ!」
と絶叫するサンを、アシタカが抱きしめるシーンあたりから、どうしようもなく悲しくなるんです。

 人間くらい、残忍で凶悪な生き物って、いないんじゃないか?
 こんな愚かな生き物、生きる価値あるのか?

 そう思ってしまうことが悲しくて、何の根拠もない明るい未来を妄想して、自分を癒そうとしてるんでょう。
 ……ハッ、いかんいかん!
 肝心なことは、死にくわれぬことだ。
 そして、大事なのは、くもりなきまなこ!
 

テーマ:映画感想 - ジャンル:映画

  1. 2011/07/03(日) 23:18:06|
  2. アニメ>ジ.ブ.リ
  3. | トラックバック:0
  4. | コメント:0
<<H×H 28 | ホーム | 国際宇宙ステーションを見る>>

コメント

コメントの投稿


管理者にだけ表示を許可する

トラックバック

トラックバック URL
http://umi88.blog54.fc2.com/tb.php/1267-d1512610
この記事にトラックバックする(FC2ブログユーザー)

プロフィール

藍田海

Author:藍田海
・ Twitter

最近の記事

カテゴリー

ブログ内検索