海の底から

備忘録

スポンサーサイト

上記の広告は1ヶ月以上更新のないブログに表示されています。
新しい記事を書く事で広告が消せます。
  1. --/--/--(--) --:--:--|
  2. スポンサー広告

漫画『コクリコ坂から』

コクリコ坂から (角川文庫 み 37-101)コクリコ坂から (角川文庫 み 37-101)
(2011/06/23)
高橋 千鶴

商品詳細を見る


 映画公開を前に、つい手が伸びてしまいました。 だって待ちきれなかったんだもの。

↓超!ネタバレ注意↓
 
 
 主人公の小松崎海は、下宿屋を切り盛りする16歳。
 仕事で留守がちな母親に代わり、妹の空、弟の陸、祖母、下宿人たちの世話と家事をこなしながら、日々を忙しく過ごしています。
 
 海の日課は、万国旗掲揚。
 海難事故で行方不明の父親が、帰ってきた時すぐ分かるよう、毎朝、旗を揚げています。

 海の通う学園では、新聞部部長の風間俊が、制服の自由化を訴えていました。
 海は、弟妹たちに担がれて、俊が起こす騒動に巻き込まれてゆきます。


 ……こんなお話。
 初出は、1980年(昭和55年)。
 まだロス五輪も開催してないですね。

 アニメ映画の公開前に、原作を予習…のつもりでしたが、う~む。
 私の敬愛する宮崎駿さんが、好きだと公言していた『コクリコ坂から』ですが、あまりピンと来ませんでした。


 理由は、俊が ヘタレ だから。
 17歳のくせに賭けマージャンで借金を背負うなんて! 金にだらしない男は嫌いです!

 海は、ドライな金銭感覚を身につけた女の子です。
 主婦の鑑みたいなしっかり者。
 それが何故、俊に惹かれるのか、皆目見当がつきません。

 好きになるのに、理由なんかないって?
 それで、読者置いてけぼりにされたら、かないません。

 学園紛争の真似事をやったところで、ただのお祭り騒ぎ。
 情勢が不利とみるや、皆さっさと解散しておしまい。
 で、巻き込まれただけの海が、最後まで頑張ってるのも、なんだかなぁ。
 素直にけなげだと思えばいいんだろうけど、ブレた写真のように、はっきりピントが合いませんでした。

 感覚のズレが、最初から最後までずーっと直りませんでした。
 映画では、カチッとはまるといいんだけど。

 あと、海と俊が異母きょうだいかも…
 …とさんざん悩ませておいて、実はきょうだいじゃなかった、で終わってしまいました。
 母親が、過去のいきさつをサラッと説明しただけで、ハッピーエンド。
 行方不明のお父さんは、どうなったのー?

 日本には、実のきょうだいで禁を犯した、軽王(かるのみこ)と軽大郎女(かるのおおいらつめ)の物語があるのです。
 ゆえに、禁断の愛を軽く扱ってはいけません。(シャレではない)

 霊長類学者の河合雅雄さんが、著書の中で書いておられます。
 ニホンザルやチンパンジーは、親子・きょうだい間で結ばれることは無いと。



「(インセストの回避は)生物社会一般に見られる普遍的な現象なのである。 なぜなら、生物種が長い年代にわたって存続していくためには、近親交配を避け、遺伝子をできるだけ広く拡散しなければならない。 この厳然たる生物学的原則に立って、インセストの回避が行われているのである。

 インセストを犯すことは、道徳にそむくといった人間社会での規範にそむく行為であるというよりも、もっと根本的には反自然的な行為だということである。」


 (『子どもと自然』 河合雅雄 著 岩波新書 より)


 インセストは、家族だけでなく、人間性を崩壊させる背信行為。
 だからこそ、当事者は葛藤するのに、それがあっけらかんと解決してしまい、拍子抜け。
 映画では、そんなことないといいんだけど。

 

テーマ:漫画 - ジャンル:アニメ・コミック

  1. 2011/07/08(金) 01:09:22|
  2. 本&漫画
  3. | トラックバック:0
  4. | コメント:0
<<13歳 | ホーム | H×H 28>>

コメント

コメントの投稿


管理者にだけ表示を許可する

トラックバック

トラックバック URL
http://umi88.blog54.fc2.com/tb.php/1269-d9c12a25
この記事にトラックバックする(FC2ブログユーザー)

プロフィール

藍田海

Author:藍田海
・ Twitter

最近の記事

カテゴリー

ブログ内検索

上記広告は1ヶ月以上更新のないブログに表示されています。新しい記事を書くことで広告を消せます。