海の底から

備忘録

13歳

 宮崎駿監督作品をこれから観る人は、主人公と同じ年齢の頃に観るといいです。
 もし私に子どもがいたら、4歳で『となりのトトロ』、5歳で『崖の上のポニョ』、10歳で『千と千尋の神隠し』、11歳で『天空の城ラピュタ』、13歳で『魔女の宅急便』…と、出会わせてあげたかったな。

 私が、主人公と同じ年で観たかったので。
 もう叶わない大人の夢です(^^ゞ
 
 
 13歳の頃の自分を思い出しながら、金ローの『魔女~』を観ました。
 あの頃は、ちょっと生意気どころか、かなり反抗的でしたっけ(^^ゞ

 初めて観たのは13歳+αでしたが、映画館からの帰り道、迷って大変でした。
 すでに日が暮れ、あたりは真っ暗。
 ついうっかり方向を間違えてしまって、ヒヤヒヤもんでした。

 キキは夜、空を飛ぶ時、どうやって方角を知るのでしょうか?
 街灯りや、星を頼りに飛ぶのでしょうね。
 今の子なら、GPSを使えば?っていうでしょうけど、魔女は魔法の力で飛ぶものですから。


 原作によると、魔女のひとり立ちというのは、
「自分の家を離れ、魔女のいない町や村を探して、たったひとりで暮らすこと」
なんだそうです。

 魔法の力も弱まり、数も減った魔女が、生き残っていくために。
 魔女がまだいると、多くの人に知ってもらうために。

 現代は、よく効く薬や、すぐれた技術があるから、魔法の存在価値が、薄れているのかもしれません。
 魔女の世界も、なかなか厳しいです。
 少数派の居場所があってもいいと思うんだけど、ねえ。

 新米魔女のキキは、都会への憧れを抱いて、田舎から出て来ます。
 今では珍しい魔女の自分は、ちやほやされるんじゃないか、なんてはしゃいでいます。
 で、社会は若者に甘くないことを、思い知らされます。

 キキがパイを運ぶ仕事は、冷たい仕打ちでした。
 雨に降られて、届け先の娘には冷たくあしらわれ、パーティーにも行けなくて、キキは落ち込みます。

 しかし、渡る世間に鬼はない。
 へこんだ時ほど、人のやさしさが身に沁みて、キキが元気を取り戻す過程が、いいんです。

 キキとジジの関係も、面白い。
 ジジは、慎重で皮肉屋で、ちょっと臆病な黒猫です。
 ジジと会話出来るのは、生まれた時から一緒にいるキキだけ。

 でも途中から、キキにはジジの言葉が分からなくなってしまいます。
 ジジが、新しい生き方を見つけたからでしょう。
 キキが、新しい街で自分の居場所を見つけたように。

 ラストでは、なんとお父さんになってしまうジジ。
 ですが、やっぱりキキとは仲良しで、その友情に、ほろりとさせられました。

 -・-・-・-・-・-

 他の方が観た感想に、キキとウルスラの声が、同一人物で驚いたというのがありました。
 主人公と重要な脇役を、一人がこなすって、珍しいですよね。

 声優の高山みなみさんは、最初、ウルスラ役の候補だったそうです。
 ですが、主人公役がなかなか見つからなくて、急きょ、高山さんに白羽の矢が立った、というわけ。
 高山さんは、相当なプレッシャーの中、宮崎監督の要望に応えて下さいました。
 ファンとして、ただただありがとうの気持ちです。 素晴らしい演技!


 物語の舞台となるコリコの町は、スウェーデンのストックホルムをイメージして描かれたとか。
 メインストリートは、パリの華やかな雰囲気が加わっています。
 裏通りは、ストックホルムの下町・ガムラスタンの町並みを。
 コリコの町の城壁は、ゴトランド島のヴィズビーの城壁を重ねて。
 他にも、キキが初めてお届け物をする屋敷は、アイルランド・アラン島の民宿をモデルにしたそうです。

 宮崎駿監督が旅した風景や、ロケハンの苦労が実を結んで、あの世界が出来たんですね。
 以上、ミニうんちくでした。

(参考 『ロマンアルバム 魔女の宅急便』
     『魔女の宅急便 ガイドブック』  徳間書店)
 

テーマ:映画 - ジャンル:映画

  1. 2011/07/09(土) 15:21:58|
  2. アニメ>ジ.ブ.リ
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