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君に届け 12 ~つないだ手のゆくえ~

君に届け 12 ~つないだ手のゆくえ~ (君に届けシリーズ)君に届け 12 ~つないだ手のゆくえ~ (君に届けシリーズ)
(2012/06/30)
下川 香苗

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 表紙は、龍にヘッドバットする5秒前の千鶴です(違)
 この距離で見つめ合ったら、頭突き勝負しかないでしょうw 見よ、千鶴のいたずらな目つきww
 5秒後、龍の石頭に撃沈された千鶴は大泣きして徹に抱きつき、龍は兄ちゃんに叱られるんです(違)

 そんな愉快な妄想がわくのも、千鶴と龍がとっても仲の良い幼なじみだから。
 二人の馴れ初め話から始まる12巻は、原作の15巻(ep.62途中)~16巻(ep.66)が収録されています。
 以下、雑感。
 
 
 千鶴と龍は、今時珍しい幼なじみ。
 現代は、親の都合や、就学、就職で、故郷を離れるのは日常茶飯事。 子どもの数も少ないから、生まれた時からの知り合いって、兄妹以外ではそんなにいないと思います。
 たとえいたとしても、大きくなって、世界が広がるにつれて、疎遠になっていくんですよね。
 個性とか自我が芽生えて、性格がはっきりしてくると、次第に離れて行くのは、寂しいけど よくあることです。

 千鶴と龍は違います。
 千鶴にとって龍は、家族みたいに 居るのが当たり前の存在で、これからもずっと一緒だと信じて疑わない。
 それがどんなに奇跡的なことか、当人たちは知らないんだろうなあ。

 千鶴が強固に信じてこられたのは、龍の懐の深さもありますが、龍の母・哲子おばちゃんの影響もあったんだと、小説を読んで思いました。
 ありし日の哲子おばちゃんに号泣。 悲しいシーンより、その直前のほのぼのシーンに一層胸が痛みます。
 もう二度と戻って来ない、平穏な日々が、あんまり幸せそうで…。

 幸せな子ども時代を持ってる人は、軸足がぶれないですね。 千鶴の強さは、ここにある気がします。
 今は、その思い出がかえって足枷のようになってますけど。
 二人の関係が変わるのは怖い、でも龍を失うのはもっと怖い…千鶴のジレンマに、改めて焦れ焦れしました。


 8・9章(ep.66)は風早視点で、大変興味深く拝見しました。
 普段の爽子視点から、パタッと角度を切り変えて見ると、いろんな新発見があって楽しいです。

『風早は再び一人で雪道を歩きはじめたが、肩をおとして歩いていく爽子のうしろすがたが目の裏からきえなかった。』(P.155より引用)

 爽子と二人っきりで話をしてから 家まで送った時、爽子が元気ないって、風早は気づいてたんですね。
 でも気づかうゆとりがなくて、何も言えずじまいだったと、そうかそうか。
 最近の風早が、あんまり爽子に冷たいので、私すごく怒ってたんです。 けど少し矛を収めましょう。 早く立ち直れよ、煩悩に負けんな。

 風早の苦悩を読んで、『結晶作用』ということばを思い出しました。

『スタンダールの結晶作用とは、ザルツブルグ附近のハインの塩坑に投げ込んだ枯枝が 二ヵ月後に白い結晶に覆われる作用を、恋愛心理に比較したものです。 平たくいえば、恋愛のなかには互いに相手を美化しようとする欲望が働く ということです。』(『恋することと愛すること』遠藤周作 著 新風舎文庫)

 恋は盲目。 あばたもえくぼ。 相手のいいところを拡大解釈して、いやな部分には目をつぶる…恋愛でよくある心情を ズバリ言い当てた見事な表現です。
 それで、相手のしょーもない一言で、百年の恋も冷めてしまったりしてね。 自分が相手を 真正面から見てなかっただけなのにね。

『爽子とつきあうようになって、自分の中にあるいやな部分、矛盾した部分、身勝手な部分をつくづくと思い知った。(略)
 “爽やかな風早くん”でなくなったら、爽子の中から、好きという気持ちまで消えてしまうんじゃないか。』
 (P.187より引用)

 風早は、爽子に本当の自分を知られるのが怖いと思っています。
 爽子の中の風早像が、美化されすぎて、実体からかけ離れてるのでは…と不安に思っています。
 誤解されたくはないけど、良く思われたいという虚栄心もあって、本心を打ち明けられず、悩んでいます。
 これは困ったねえ。 しかし、乗り越えてほしいです。

 他人の評価など当てにはならないって、爽やかのレッテルを張られた風早なら知ってるでしょう?
 貞子のレッテルを張られた爽子を、ただの爽子として見ていた風早なら、ちゃんと本当の気持ちを言える…はずです。 …多分、いつか、きっと。

 『君に届け』は、誤解と和解を繰り返して 深まる人間関係を、丁寧に描いているところが良いです。
 人と人は、決して分かり合えないけれど、分け合うことは出来るから。
 風早の苦しい気持ち、爽子なら半分持ってくれるよ。 正直に告げてしまえ、頑張れ、風早!
 

テーマ:君に届け - ジャンル:アニメ・コミック

  1. 2012/07/03(火) 23:45:37|
  2. 君.に.届.け
  3. | トラックバック:0
  4. | コメント:2
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コメント

し・・・さんへ!

こんばんは! いつも遊びに来てくれて、感激至極でございます。 ほめ殺しには参りましたが////
「抑えこんでる気持ちがあれば、そりゃー無理は生じるんだよ」と、ピンも言ってたし、言いたいことは何でも言っとけ、です。 師匠からのコメントだもん。 どんな内容でも、乱文長文でも、嬉しいです。

小説版の『君に届け』8,9章、風早のモノローグは こんな感じです↓

“二人きりの踊り場で、あんなふうに手を置かれて、あんなふうに見つめられたら、どうすればいいんだ。
 もしも、気持ちのままにふるまったら、どうなるか……。そして、きっと後悔することになってしまう。”

「後悔」って、一体どういう意味でしょうね? 風早先輩、な、何しようとしてたんでしょう……って、ひとりでゴロゴロ悶えてました。(//∇//)
これ読んだ後では、もうそういう眼でしかマンガのあの場面を見られません。 いや、解釈は人それぞれですが! 
私の中で、風早先輩への期待値は、MAXまで高まってます。 本誌で 風早のターンが来たら、特大ホームランが飛び出すかも!? そして、爽子感激、読者ニッコリ、になる日を心待ちにしましょう。

話変わって、ツイッター始めました。 岐阜弁丸出し、言いたい放題です。 生存確認にどうぞ。
標準語のおひまブログよりくだけた感じにして、幻滅されようかなーと思いまして。 うわ、こいつこんな奴だったのかと、愛想つかされること請け合いですw
……ええと、名前の呼び方、ほんとはどっちでもいいんです。 ただちょっと、慣れてなかったというか、照れくさかっただけで。 田舎者だからw これからは好きな方で呼んでね。
では、また。
 
  1. 2012/07/12(木) 01:39:32 |
  2. URL |
  3. 藍田海 #-
  4. [ 編集 ]

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  1. 2012/07/09(月) 13:22:00 |
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