海の底から

備忘録

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『君.に.届.け』 episode 71 感想

【あらすじ】

 クリスマスパーティーを抜け出した千鶴と龍、あやねとケント、そして爽子。
 風早は、戻って来ない爽子が気がかりで、探しに行こうとしますが、クラスメイトに引きとめられてしまいます。
 
 
「どこ行こうとしてんだよ――!
 もう風早の曲入れちゃったから!!」
「! 悪い 俺――」
「だめ!! 幹事が抜け出すとか許さん!!」
「あっ風早ー!
 時間て何時までだったっけ ここー?」
「9時!!」

 延長しよう、2次会に行こうとすっかり盛り上がっている連中に、風早は言いました。

「ごめん!
 あとは なんかてきとーに!!
 まかせた!!」

 そう言い残すと、渋るクラスメイトを振り切って部屋を出ました。
 廊下を小走りに駆けてゆく風早。 すると、爽子が他クラスの男子を介抱していました。 男子は鼻から流れる血を、爽子からもらったティッシュで拭っています。そばには担任のピンもいます。
 爽子が振り返ると、風早と目が合いました。

「………… 風早くん……」

 状況が分からないながらも、風早は不服そうに口をつぐみました。 爽子が知らない男と一緒にいるのが、気に入らなかったようです。
 それを察して、ピンが風早に絡んできました。

「まーまー! まーまーまーまー
 まー心配すんなよ!」
「……! なんでここに
 ……なんかあったの?」
「まーまー まーまーまー!
 ちょっとした痴話げんかの単なる後片づけだからよ!」

 痴話げんかで殴られた茂木は、一礼して、その場を去りました。
 その場を仕切るピンは、さっぱり要領を得ない説明を風早にした後、言いました。

「おう黒沼! おまえ先戻ってろ!」
「えっ」
「………… ……はい……」

 爽子は、名残惜しそうに風早を見返りながら、部屋へ戻りました。 せっかく風早が来てくれたのに、一言も話せないまま。
 先生に戻れと言われたので、止むを得ません。 後ろ髪を引かれる思いで、爽子は歩いて行きました。
 風早も、爽子の後ろ姿を目で追っていました。 そんな風早を気にもしないで、ピンは聞いてきました。

「そーいやおまえら つきあってどんくらいになるんだ?」
「え!?
 なんだよ急に… …半年くらい?」
「半年!!
 半年かー 半年!!
 えらいなあおまえは!! うん えらいえらい!!」
「な なんだよ きもちわるい」
「半年もの間 手ー出さずにガマンしてんだろ!」
「!」
「えらい!!
 俺っくらいになると そんくらい 見てたらわかる!!
 えらい!!」
「ちょっ なっ 何!!」

 風早は、いきなりピンに核心を突かれ、しどろもどろになりました。

「いーか おまえの選択はな 正しい!!
 実に立派!!!
 一生貫け!!」

 ぽんっと肩に手を置いて、風早を誉めたたえるピンでしたが、風早は「一生」と言われ、ぐうの音も出ません。

「~~~~っっっ い、い、い、いっしょうっっっ」
「イヤまじで
 正しいと思う事を おまえ頑張ってんだろ?
「…… うん
 実際正しいかどうかは ……わかんないけど」
「そんなもん俺もしらん!! よしそろそろ時間だな!!!」
「へっ」

 助言なのか、おちょくりなのか、よく分からないピンの言動に、風早の思いは千々に乱れます。
 一方、楽しげに騒ぐクリスマス会場に乱入したピンは、事もなげに言い放ちました。

「おひらきだーー!!」
「わーーー!!!」
「最後は俺がシメてやるぜ!!
 さーガキの時間は終わった終わった!!
 いいか!! 2次会やろうなんて思うなよ!!
 もうおまえら帰る時間なんだからな!!」
「えーーー!!!」

 生徒のブーイングなど物ともせず、ピンが仕切ってパーティーはお開きとなりました。
 まだ戻って来ない千鶴、あやね、龍、ケントの荷物が、そのまま置いてあるのを爽子が気にしていると、ケントが帰ってきました。

「あやねちゃんの荷物 それ?」

 ケントの後ろには、ケントのカーディガンを羽織ったあやねが、花束を手に持ち 立っていました。

「………… …爽子
 ケントと …一緒に帰るね」

 目に涙をにじませ、頬を紅潮させながら、爽子はうなずきました。
 あやねもほんのりと笑みを浮かべています。
 ケントは、ピンにぺこりと頭を下げました。 ケンカの後始末をしてもらったお礼でしょう。

「おう なんかまとまったな」

 あやねとケントが連れ立って帰っていく姿を、爽子はピンと見送りました。
 そこへ、もうひと組のカップルが戻ってきました。

「わっ もーおひらきになってる!!」
「あ… ちづちゃん荷物… はい」
「わー ごっめん 爽子!
 あれ やのちんは!?」
「あ 今 帰って…」
「ええええ!? 帰ったの!?
 あた あたし 急にいなくなって
 怒ったりしてなかった!?」
「あはは してない してなかった」

 千鶴は、プレゼント交換の最中に、勝手に部屋を飛び出したのを気にしていたようです。 そこへ龍が声をかけてきました。

「千鶴 帰んでしょ?」
「あっ あ―― うん!!」

 千鶴の手には、リボンをかけた小箱が。
 龍が千鶴を追いかけた後、どうなったのか 心配していた爽子でしたが、どうやら悪い結果にはならなかったようです。

「…爽!
 また あらためて ゆっくり!」
「……うん!」

 爽子はカラオケ店の前で、一緒に帰る千鶴と龍を見送りました。 クラスの皆も、コートを着込んでたむろしています。 その輪から少し離れて、風早は爽子を見つめながら、考えていました。

(……プレゼント 帰りに渡そう……

 ……正しいのか どうなのかは わからない
 ただ
 近づきすぎると タガがはずれてしまう
 手をのばしたら
 届く距離に 黒沼は いて
 届いてしまったら
 きっと 力いっぱい
 抱きしめてしまう
 キスしてしまう
 距離なんか もう
 全部 なくして

 ちがうんだ 大事に
 大事にしたいんだよ ずっと
 きちんと 距離を保って
 きちんと――)

『ガマンしてんだろ?』

 風早の脳裏に、ピンに言われた痛い一言が、重くのしかかります。
 クリスマス会の余韻が残る喧騒の中、爽子があたりを見回すと、風早が待っていました。

「………… 帰る?」
「…… う うん…!」

 その様子を見ていた他クラスの生徒が言いました。

「…あれ
 あの2人 まだつきあってたの!?」
「もう つきあってないのかと思ってた
 クリパも来てるしさ――」
「あー おまえクラスちがうしなー」

 その会話が、背中越しに爽子にも聞こえました。
 気持ちがすれ違ったまま、並んで歩き出す2人。 距離を開けて少し先を歩く風早は、爽子と目を合わそうとはしません。

(…………つきあって…………
 ……いるのかな……

 明日から 冬休みだよ 風早くん

 もしかしたら……
 ……会えないんじゃないかな
 このまま
 もしかしたら…………
 いつのまにか
 私たちは
 つきあってないことに
 なってるんじゃないかな

 急に 終わっちゃったら
 どうしようって思っていたけれど
 もしかしたら もう
 もしかしたら もう―――…)

 ふと、以前ケントに言われたアドバイスを、爽子は思い出しました。

『……貞子ちゃんと風早のぎくしゃくなんて
 目ーつぶって5秒くらい待ったら 解決しそーな気ーするし』

 風早は、コートの裾をつかまれ、足を止めました。
 振り返ると、爽子が目を閉じ、間近に立っていました。 あんなに触れてみたかった唇が、風早の目の前にありました。

「………………
 どっ
 ――――…っ
 …どうしたの
 黒沼」

 息が止まりそうなほど驚いた風早は、爽子から視線を離すのも やっとでした。
 しかし、風早の動揺も、まぶたをぎゅっとつぶったままの爽子には分かりません。
 目を開けると、そこにはやはり、爽子を見ようとしない風早しかいませんでした。

(最後の 賭けだったの)

「……そ つき……

 風早くんのうそつき――…!」

 爽子の口から、ずっと言えずにいた本音が、涙とともに、堰を切って溢れました。

「次 したら わかんないって
 言ってたのに うそつき
 悩みがあるのに
 「ない」って うそつき

 私 今日は
 …………っ ただ 一緒に いたかった
 風早くんが
 いっぱい仕事してたのわかってる
 わかってるけど
 でも
 ……1人より さみしかった…」

(去年 あんなに一緒にいたくて
 もらってもらいたかったプレゼント
 今年は
 一緒なのに渡せない)

 今日、初めて正面から、ちゃんと爽子と目を合わせた風早は、呆然と爽子の訴えを聞いていました。

「私のことで 悩んでた?
 色々 後悔してる?
 もう すきじゃない?
 こんな私 すきじゃない?」

(こんな私 すきなわけ)

 しかし、爽子の言葉は、もう声になりませんでした。
 風早の唇で唇を塞がれたからです。
 びっくりして目を見開く爽子の眼前に、風早がいました。
 さみしさに凍える爽子をあたためるように、風早は何度も口づけをしました。
 厳しい冬の寒さも、降りしきる雪の冷たさも忘れて、2人は寄り添いキスを交わすのでした。


【感想】

 初めて~の~チュウ~ 君とチュウ~♪
 1度目は無我夢中で。
 2度目はおっかなびっくりな感じ。
 3度目は少しやさしく。
 4度目は少し長く。
 ヒューヒュー、熱いね、良かったね、おふたりさん。 さんざんヤキモキさせてさ、全くもう!
 ちなみに 私の予想は 大晦日でしたが、見事に外れました(^^ゞ
 風早がそこまで我慢出来るはずありませんでしたね。 そういえばこいつは、手が早い奴なのでした。
 ひどい言い草ですが、長いこと 爽子を 思い煩わせたんだから、少しくらい文句言っても良いでしょう。
 やっぱあれですか、風早といえどもただの男、煩悩は人並みに抱えていたわけですね。 好きな小説の表現を借りると、つまり こういうことですか。

「この年頃の男というものは自分の中に、得体の知れないエネルギーが激しく沸騰しているものである。 自分の欲望の絶望的な激しさをもてあまし、どろどろした粘液の海に引きずり込まれそうになる悪夢を毎日のように見ているはずである。」
 (『後宮小説』 酒見賢一 著 新潮文庫)


 ……女の私には、想像すら出来ない 慾望の恐ろしさ。 男は不憫だなぁ。
 風早も、劣情の炸裂をなんとか抑え込み、じっと耐えていたと思われます。 哀れなり。
 でもそのせいで、爽子の気持ちを放っておいたのだから、同情出来ません。
 勝手に妄執の渦に溺れてしまえ。 わはは、女は気楽でいいなぁ。

 だかしかし、チューしたくらいで心が結ばれて、ああ良かった良かった…とは思えません。
 ちゃんと爽子に謝って、悩みがなんだったのか はっきり打ち明けなさいね、風早。
 冗談で言ってるんじゃないですよ、マジです。
 性に関する話題は、なかなか口に出せない、ましてや女の子の方からは言いにくいものです。 風早だって、あんなに悩んでたわけだし。
 でもちゃんと話し合わないと、何かあった時に傷つくのは、女の子なんですから。
 で、初Hはいつ頃がいいか、緊急討論。
 私としては、やっぱ18歳以上になってから、かな。 古くさいと言われようが、双方、社会的に責任がとれる年になってからでないと。
 …というわけで、風早にはさらなる忍耐を強要せねばなりません。 頑張れ、風早。

 にしても爽子の告白は、いつも体当たりで、捨て身の一撃を放つから、相手はひとたまりもありません。 生半可な覚悟ではないものね。
 ずーっと胸の内に秘めていたことを、ここぞという時にぶちまけたんだから。
 爽子は寛大で、どんなことでも受け入れる 柔軟な心の持ち主です。
 多分、風早が何をしても、許すでしょう。
 だから風早も困ったでしょうね。 必死でこらえる風早には大笑いしそうになりましたw
 けれど、卑しい情欲より、愛情が先んじた風早の行動に敬意を表します。 爽子、よかったね。

 話は変わるけど、爽子のクラス用のプレゼント、どうなったんでしょう?
 私は風早が、幹事特権で自分の物にしたんじゃないかと思ってますw
 で、この後は、2人だけのクリパの時間…ですよね? まだプレゼントも渡してないし。
 お楽しみはこれから! いっそ朝帰r…は まだダメですけどねw

 …蛇足ですが、風早がピンに、
「いーか おまえの選択はな 正しい!! 実に立派!!! 一生貫け!!」
 って言われるシーンに 爆笑しました。 いやね、浪川さんが演じた とあるゲームキャラ(15歳の少年)が、こんなことを言われてましてね。
「自分が正しいと思うことを、最後まで貫き通しなさい。」
 浪川さんが演じたというだけで、全然似てないのですが、なんで似たようなこと言われるんだろ?って 大笑いw これ分かるの、私だけだろうなww
 

テーマ:君に届け - ジャンル:アニメ・コミック

  1. 2012/08/11(土) 14:34:47|
  2. 君.に.届.け
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