海の底から

備忘録

異見

 世間一般にとっては何でもないことが、その人にとっては苦痛であることがあります。
 『コンプレックス』(河合隼雄 著 岩波新書)に、こんな症例が載っていました。
 (以下、青字部分は引用)
 
 
「ユングがあるヒステリー患者と散歩しているとき、その女性が上衣をおとしたので、ユングはそれを広いあげ、手でほこりを払おうとした。すると、その女性は上衣をユングの手からひったくり、それを守ろうとしたのである。」

注:現在はヒステリーとは言わず、「解離性障害」と「身体表現性障害」に分類されるそうです。

 精神的なストレスが、身体の症状として現れるんですね。
 どうして彼女は、服を守ろうとしたのでしょう?

「実は、その女性のヒステリーの原因となっていることは、彼女が父親にひどくなぐられたことであった。」
「ユング(父親像を思わすもの)が彼女の上衣を「たたく」のをみると、コンプレックスが活動して、それに耐えることができない。」


 辛い体験と似た出来事が起こると、過剰に反応してしまうんですね。
 こういう、自分だけ過剰に反応してしまう 奇妙な感情、私にもありました。
 うまく説明できないけど、男に近寄られると、とにかくいやな気持ちになるのです。
 いわゆるディアナ・コンプレックスだったのでしょう。だいぶやわらいだけど。

 トラウマって誰にでもあるものです。
 いろんなブログを拝見してみると、楽しいことや嬉しいことは、みんな一生懸命伝えようとします。
 逆に、いやなことは、具体的に書かれることが少ないです。
 読者をいやな気持ちにさせるから、大抵のブロガーは書かないのでしょう。
 でも、無意識に避けているのかも。
 辛い、苦しい、怖い、哀しい…こういった否定的な感情は、自分の危うい部分に直結しているから。

 己の存在をおびやかす、やっかいなコンプレックス。
 しんどいけど、向き合って、知ろうとしなければ、問題は解消されません。
 自分と上手につき合って、アイデンティティを確立させたいです。
 なにがあろうと、私は私。
 他人とは異なるものの見方、考え、感性、こだわり…異見は大事にしよう。
 

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  1. 2012/12/16(日) 21:30:12|
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