海の底から

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ポニョ感想

 海と陸、夢と現実、死と生、あちらとこちらの世界が交錯する異色の物語・『崖の上のポニョ』についてしばし語る。
 
 
宗介はとても良い子である。両親は彼を溺愛している。だが彼自身は、どう思っていたのだろう?本当に愛され、理解され、受け入れられているのだろうか?という疑問を感じなかったろうか?子どもの頃、そんな不安を感じたことが、誰にだってあるのではないか。

いい子でなかったら、嫌われるのでは…悪い子でもある本当の自分を知られたら…という不安。だからといって、ムチャクチャをやるにはおとなし過ぎる自分への苛立ち。そんな宗介の前に現れるのがポニョである。

愛らしい顔をしたポニョの愛情表現は「凶暴」の一語に尽きる。父親の大切な薬を盗んで飲み、力を得て、嵐を起こす。宗介に会いたい、その一心で、他人はおろか宗介まで危険にさらす。とにかくムチャクチャ。

だがそれは、実に爽快な出来事として描かれる。嵐がおさまった翌日の海は、とても神秘的。見たこともない不思議な生き物。おもちゃの船で探検に出発。なんて愉快。宗介もポニョも楽しそう。

だが、海と陸の世界が混ざり合って、バランスがとれなくなる。不可解な現象。世界崩壊の危機に直面した時、宗介の真の力が顕現する。どんなに追いつめられても、宗介はポニョを手放そうとはしなかった。宗介は己の意志を貫き、ポニョと交わした約束を守り通したのだ。

ぞっとするのは、そこここに死の匂いが漂っていること。ひまわりの家のおばあちゃんたちは いつお迎えが来てもおかしくないし、宗介はリサと車ごと波に呑まれそうになるし、お父さんはあの世みたいなとこでさまよってるし。人は死ぬということを普段忘れてるけど、あえて意識的に描かれている。

トキさんたちは足が治って元気になっても、寿命までは変わらないだろう。これから人として生きてゆくポニョは、幾多の困難に直面するだろう。海に帰りたいと思うこともあるかもしれない。一応ハッピーエンドなんだけど、なぜか暗澹たる未来しか思い浮かばない。

そこではたと気づく。今の時代がまさにそうだなあって。この映画のテーマは、ポニョと宗介みたいに、受け入れがたい現実を引き受ける勇気を持てってことなのかなあと考えました。了

(2012年8月25日のツイートより)
 
  1. 2012/08/25(土) 22:22:22|
  2. アニメ>ジ.ブ.リ
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