海の底から

備忘録

「ぼくは自由です」

 アニメーション映画監督の宮崎駿さんが、長編映画はもう作らないと、記者会見で発表しました。
 何かの冗談じゃないかな~…なんて思ってた部分も まだあったのですが(笑)、一ファンとして冷静に受け止めました。
 
  
 その中で、宮崎さんらしい発言を一つ挙げるなら、これかなぁ。

宮崎「ジブリをつくった頃(1985年)は、日本が浮かれ騒いでいる時代だったと思います。 経済的にもジャパン・アズ・ナンバーワン。 そういうことに、僕は頭にきていました。 頭にきていないとナウシカなんかつくりません。」

 宮崎駿は怒りの人だ と言った人がいて、すごく驚いたことがあります。
(アニメ評論家の氷川竜介さんがBSアニメ夜話で言ったと思いますが、ビデオがないので定かではありません。すいません)
 宮崎作品はどれも優しい気持ちになれるものばかりで、怒りのイメージとは結びつかなかったため、困惑しました。

 白髪になり、ひげを生やし、すっかり好々爺の印象が強くなった宮崎さん。
 ですが、作品を作る原動力は、怒り だったんだなぁと、今は思うようになりました。

 本気で子どもたちへの作品を作ろうと思ったら、彼らを取り巻く苛烈な環境に、怒らずにはおれないでしょう。
 いじめ、虐待、貧困、受験戦争…どうにかしたくても、どうにもできない自分に対しても、宮崎さんは怒っていたと思います。

 昨日の宮崎さんの記者会見は、終始和やかで、時に笑いも起こる、アットホームな雰囲気でした。
 駿おじさん、丸くなったなぁ。
 これでは、すぐに新作が生まれそうにないですね。
 怒りのマグマが煮えたぎって、爆発しそうな気配がないもの。

 アニメーションではないけれど、やりたいことはあると語っていた宮崎さん。
 今までも、美術館を作ったり、保育園を作ったりして、周りをびっくりさせていたので、これからも何かやらかしてくれそうです。
 そういう いたずらっぽい目をしていました。
 ちびっ子をあっと言わせてニヤニヤしているジジイの顔が、今から目に浮かぶようです。

 いつまでもお元気でありますように。
 ひとまずお疲れ様でした。


 昨日TV放映された『紅の豚』、最初はあまり好きな作品ではありませんでした。
 だって、戦闘機は人殺しの道具だもの。
 それを嬉々として乗り回す男たちは、ジーナも言ってたけどバカですよ。

 しかし『風立ちぬ』を観た今は、少し考えが変わりました。
 女の子が自然とお人形やおままごと遊びをするように、男の子は乗り物や武器を手にして喜ぶものだと、認めるしかないって。

 『紅の豚』では、多くのパイロットが撃墜され死んでゆく様が、ポルコの見た夢として語られます。
 それでも人類は、空への挑戦をやめないでしょう。
 空への憧れは、果てがありません。
 私は地上から見上げる空が好きですけど、行きたいのなら行ってらっしゃい、でもちゃんと帰ってきてねって、そういう映画なんだと思います。

 ピッコロ社の設計主任・フィオは、同じく設計家である二郎さんの先輩ですね。
 この2人が語り合ったら、さぞ面白かろうと思いました。 飛行機にまつわる超オタ談義(笑)

 エンディングが好きです。
 スタッフロールの横の絵、あれ全部、宮崎さんの手描きなんですよね。
 私は宮崎さんのあの絵が好きなんです。

 紙に描かれていながら、厚みと重さと奥行きのある立体的な絵。
 宮崎さんの絵の中では、風が吹けばスカートも髪も木の葉も揺れます。
 虫も鳥も人も、跳んで走って、勢い良く動き回ります。
 私は宮崎さんの絵の動きが大好きなんです。
 
 こういう絵が描ける人は宮崎さん以外に知らないし、高畑勲さん以上の演出家もまだ出ていません。
 …と、先を心配してもどうにもなりません。
 ジブリ作品はこれからも作られるのですから、また楽しみに待ちます。
 『かぐや姫の物語』は11月23日(土・祝)公開!


 ―今朝見たきれいなもの―
 3日前の豪雨でたっぷり水を吸い込んだツツジの若葉。 常緑樹だから、いつも鮮やかな緑色。 その先に、萌黄色の新しい葉がぐんぐん伸びていました。
 落葉樹の桜は、早くも紅葉の準備。 枝先の葉から黄色くなり始めています。
 植物はどうやって季節を知るんでしょう? 人間にはない鋭敏なセンサーを持っているに違いありません。
 

テーマ:映画 - ジャンル:映画

  1. 2013/09/07(土) 10:25:53|
  2. アニメ>ジ.ブ.リ
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