海の底から

備忘録

読書の秋

「人の営みにおいては、文学・芸術だけが心の奥底から突き上げてくる自然や悪の力を減ぜずに崇高な作品へと昇華しうる。 このため文学は社会からの干渉と闘い続ける宿命にある。 真の文学は、社会の思惑に沿わぬのである。」

 と、作家の諏訪哲史さんが書いていました。(中日新聞朝刊9月3日(火)『諏訪哲史の偏愛蔵書室』より)

 この人、ご自身が好きな(変な)本を紹介するコーナーで、この日は『ジュリエット物語あるいは悪徳の栄え』の魅力を語っていました。
 そう、発禁処分になった サド侯爵のやつ。
 今 合法で読めるのは、原書を三分の一に抄訳し、一部を削除し、隠語を多用したものだそうです。
 なーんだ。 日本は健全だなぁ。

 諏訪さんのコーナーは、毎回ドキドキしながら読んでいます。 怖いもの見たさでw
 諏訪さんが紹介するような本は 忌み嫌っていましたから。 悪い言葉は使っちゃダメ!って思い込んでたし。
 でもまあ 紙の上でなら、何しようが好きにすればいい、と考えが少し変わりました。
 いくら否定しても、人の暴力性、欲望はなくならないもの。
 それを正面から美徳だと言い切るサド侯爵の論理は、一理あります。ほめられたもんじゃないけど。

 昔から好きな作家の者ばかり読んで、新しい作家にはなかなか手が出せません。 すっかり頭が固くなった今は、知らないことを理解するのに骨が折れます。
 人はこうして保守的になっていくのか。
 とはいえ、まだまだ面白そうな本はいっぱいありそうなので、また古本屋でもぶらついてみるかな。
 『悪徳の栄え』に手を出す気はまったくありませんが。

 読書の秋。 来週 27日からは読書週間です。
 
  1. 2013/10/21(月) 06:35:18|
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