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海の底から

備忘録

『君.に.届.け』 21巻 感想

 遅ればせながら、21巻の感想を。
 3年生となり、周囲は受験ムード一色。
 爽子たちは、未来への不安を抱えながら、今やれることを頑張ろうとするのでした。
 
 
【あらすじ】

〈episode 84. ホワイトデー〉
 龍は、早朝ロードワークの途中、家に立ち寄り、千鶴の好きな駄菓子をどっさりくれました。
 千鶴は、大学で野球をやろうと頑張っている龍が、遠くに感じられて、寂しく思うのでした。

 ケントは、ガラス瓶に入った可愛いキャンディを。 あやねとの楽しいキャンパスライフを想像しては胸ふくらませています。
 そんなケントに、あやねは進路のことを打ち明けられずにいるのでした。

 風早は、街を一望できる高台で、爽子にクッキーを渡します。そして、地元の大学へ行きたいことを告げました。
 爽子は、風早と同じ景色を見ながら、ずっと一緒にいられますように…と願うのでした。
 

〈episode 85. 最後の1年〉
 高校生活も残り一年。
 あやねはケントと一緒に塾通いをして、成績キープにつとめています。
 龍は 野球で結果を残そうと 練習に打ち込んでいます。
 そんな龍を遠くから見守る千鶴は、寂しさを紛らすように徹龍軒でアルバイトをしています。

 いつか皆と離れるのは寂しいものの、爽子も前を向いて、勉学に励んでいます。
 5月の風早の誕生日は、二人でお祝いをしました。

 ある日 担任のピンから、札幌のD教育大への進学を勧められる爽子。
 風早と同じ 地元の大学へ行くつもりだった 爽子の心は揺れます。
 くるみも教師になろうと、D教育大を目指していると聞き…。


〈episode 86. 受験生〉

 あやねやくるみが通っている塾の体験入学に参加した爽子。
 周囲の熱意に感化され、塾に通ってもっと勉強を頑張ろうと思うのでした。

 推薦で札幌の大学へ行くか、東京の大学を受験するか、決めかねているあやね。
 レベルの高い東京の大学は、受けても落ちるだろうから、推薦でいいとうそぶいています。
 何も知らないケントは、二人で同じ大学へ行けることを 露ほども疑ってはいませんでした。

 爽子は、教師になりたいから教育大を目指すくるみを見て、揺れ惑います。
 (ちがう 迷いなんてない 風早くんと 大学に 受かるんだ) と思い直すのですが…。


〈episode 87. 行きたい道〉

 大学へ進みたいと打ち明けた風早。 頑固な父親は 頭から無理と決めつけ、聞く耳を持ちませんでした。
 が、風早は父親に 自分を認めてもらうため、頑張ろうと誓うのでした。
 
 あやねは進路面談で、ピンに東京の大学についてどう思うか相談してみました。
 「やれる」と言ってくれたら、認めてくれたら、頑張れるかもしれないと思って。
 でも逆に、「おまえは どんな答えが 欲しいんだ」と問い返され、言葉をなくしてしまいました。
 将来のことで思い悩むあやねと、気楽に考えているケントの心に、微妙なズレが生じ始めていました。



【感想】

 初めて受ける人生の試練って、受験ってことになるのかな。
 自分について考え、内省し、どう生きるのかを選ぶ時。

 ケントは失敗とか間違いとか苦しみを経験したことがないんでしょうね。
 人間関係に苦労しなかったのも、ケントの明るい性格が、周囲に受けたから。
 特に頑張らなくても、楽しくやってこれたのでしょう。

 だからあやねとも、今を楽しくつきあえたらいいと、単純に考えてるフシがあります。
 将来への不安でいっぱいな人に、「あんまり頑張りすぎないでね」とか、息抜きしようとか言っても、かえって追いつめてしまいそうで、ハラハラします。

 あやねは 周囲の無理解に遭って、心を開くのがちょっと苦手になっただけなんですよね。
 あやねが気持ちを伝えられるように、ケントが理解してくれるように願います。


 爽子と風早は、うまいこと勉強と恋愛を両立させていますね。
 特に風早は、彼女の存在が心の支えになってる様子。
 頑固オヤジの言うことなんか気にしないで、やりたいことを頑張ればいいと思います。
 息子の説得にも応じず、すぐに手をあげるような奴 大っ嫌い。 サル以下です。 暴力許すまじ。
 でも男の子には男の子の難関(社会に出て独り立ちすること)が待ち受けているので、いつか突破して、認めてもらえるといいですね。

 いやーしかし爽子は変わりましたね~。 彼氏を元気つけようと、爽子の方からチューしちゃうなんて////
 風早の心臓がショックで止まらないよう祈ります。
 風早も変わりました。 爽子が塾へ行きたそうなのを見てとって、「興味あるなら 行ってみれば?」と、そっと背中を押してくれました。

 自身の進路に関しても、爽子のことを念頭に置いて考えてる気がします。
 でなきゃ、進路面談でピンに「黒沼と同じ 大学か」と言われ、「黒沼なら 他に行けるとこ いろいろあるよね」などと聞くのは分を超えてるもの。
 一緒の大学に行きたいけど、彼女の足を引っ張るのは嫌だ…とか考えてるのかな。

 爽子は、D教育大が頭をかすめては打ち消して、地元の大学に行くつもりでいます。
 まだ風早に悩みを打ち明けるまでには至っていません。
 でも、打ち明ける時は、結論が決まった時になりそう。
 それまでは、風早はなにも言わず、見守るつもりなんでしょうね。
 読者としては いつも一緒にいてほしいけど、仲のよいカップルに限って、神さま(作者)は引き離そうとするから、覚悟した方がいいかもね(>_<)
 

テーマ:アニメ・コミック - ジャンル:アニメ・コミック

  1. 2014/05/18(日) 14:52:14|
  2. 君.に.届.け
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