海の底から

備忘録

日本の面影

 『ブラタモリ』(NHK)が好きでよく見てる。
 この間は、ちょうど今読んでる本にも登場する出雲の街が舞台だった。偶然だなぁ。
 「杵築(きづき)」という古い地名が、番組でも紹介されてた。

 『新編 日本の面影』(ラフカディオ・ハーン 著 池田雅之=訳 角川文庫)

 この本は、ハーンこと小泉八雲さんが綴った日本旅行記である。
 この人、古事記を読んで以来、ずっと日本の出雲へ行きたかったんだって。
 それでとうとう、西洋人として初めて出雲大社への昇殿を許されたんだって。

 その体験を余さず書き込んであるのが「杵築――日本最古の神社」の章。
 日本についての造詣が深い外国人による観察眼は、日本しか知らない私に、未知なる発見を与えてくれる。
 神有月になると、海から竜蛇様(白蛇様ともいう)がやってきて、八百万の神々の到来を告げるという。
 へぇ~。
 私なんて、白蛇は金運アップのご利益があって、もし目にしたら宝くじを買おう くらいの知識しかなかった。
 ものを知らなすぎて、天岩戸があったら入りたい////

 八雲さんは日本人の精神が、神道に支えられていることをつぶさに見抜く。
 聖書のような書物がないから、神道は邪教だと誤解した多くの宣教師たちとは違い、神道が日本人の心に生きていることを、きちんと理解している。
 そういう目に見えないものを、ギリシャ生まれのイギリス人が発見するとはね。

「神道には、哲学もなければ、道徳律も、抽象理論もない。ところが、あまりにも実体がないことで、ほかの東洋の信仰ではありえなかったことであるが、西洋の宗教の侵入に抵抗することができたのである。」
「風変わりな迷信や、素朴な神話や、奇怪な呪術のずっと根底に、民族の魂ともいえる強力な精神がこんこんと脈打っているのである。」
「日本人の美意識も、芸術の才も、豪勇の熱さも、忠誠の厚さも、信仰の感情も、すべてがその魂の中に代々受け継がれ、はてには無意識の本能の域にまで至っているのである。」

(『新編 日本の面影』より引用)
 
  1. 2015/08/24(月) 23:48:16|
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